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AMUSEについて

Mission

旭川医科大学外科学講座に関わる若手外科医の育成・支援を目的とした法人団体で道北・道東を中心に北海道の外科医不足の解消を目指し、活動しています。学生の学会参加や専門医育成を支援し、優れた外科医の育成を目指す事を目的としています。

ごあいさつ

外科統一の幕開け -AMUSEの誕生-


旭川医科大学外科学講座肝胆膵・移植外科学分野 教授
旭川医科大学病院 肝胆膵・移植外科 科長
旭川医科大学病院 病院長
旭川医科大学 副学長
AMUSE代表理事 古川博之

 会員の皆様におかれましては、旭川医科大学外科学講座教育支援機構(AMUSE)の活動に関しまして、日頃よりご理解ご支援いただき誠にありがとうございます。
2016年4月のAMUSE設立から2年が経ち、AMUSE設立への長い道のりとこれまでの活動を会員の皆様にも知っていただくため、ご挨拶させていただく事になりました。

 設立までの経緯を少し説明させていただきます。私が旭川医科大学に赴任して以来、道東・道北の外科医不足は深刻なものがあり、旧第2外科で毎年行う人事では、大学の人員がぎりぎりであるのに加えて、関連病院の人員もマイナスという状態が慢性化しておりました。これは、旧第1外科も同様の問題を抱えていると問いておりました。そのころ、学生より、「研修をうけたいとは思うが、どうして、外科は一つでないのか?」という声を聞いたことがきっかけとなり、外科の統一こそが、診療の合理化はもとより、学生が外科での研修を考えてくれる第1歩と考えるようになりました。

 このことを東教授が就任されると同時にともに考え、2012年9月、東教授の就任祝賀会では、挨拶の中で外科統一の話をさせていただきました。当時は、心臓外科の教授がまだ決まってなかったこともあり、2013年の紙谷教授の着任を待って、外科統一をどのように進めていくかを 具体的に議論してきました。

 こうして、まず、2015年4月に旧第1外科と旧第2外科とを統一することに踏み切りました。しかしながら、旧第1外科と旧第2外料の組織、制度、財政などにおいて様々な相違点があり、そのままでは統ーが中途半端に終わってしまう危惧がある上に、昨今の薬剤会社からなどの寄付金の減少などで、これまで通りの医局の運営の仕方ではいずれ限界がおとずれるということが明らかでした。そこで、解決策として登場したのが、法人化です。これまで、それぞれの外科は、医局という任意団体を母体としてやってきましたが、これを法人化することで新しいルールを作り、組織として統一を図ることになりました。幸い教室員を始め、多くの関連病院にもご理解いただき、2016年4月新しい組織として出発することができました。

 現在では、GrandRounds (両外科で行うカンファレンス)、学生・研修医に対して行う医局説明会、親睦会など外科合同で行う行事も増え、専門医制度への対応についても外科全体として取り組んでいます。外科統一に伴って、外科講座への入局者も2015年度6名、2016年度9名とこれまでにない数になっています。

 知りうる限り、外科の法人化、しかも統一された外科の法人化は、日本のなかでも最初の試みです。人間でいえば、まだよちょち歩きの0歳児であり、2018年度のAMUSEの運営が今後の試金石となることもありまして、予算が不足しないよう出費を抑えながら慎重に運営を進めているところです。もっと、積極的な活動をと、ご批判の向きもあろうこととは思いますが、2018年度につきましては、以上の事情をご勘案いただき、今後に期待を寄せていただければと思っております。まだまだ、法人の活動として至らぬ所もあると思いますが、少しずつ前に進んでいることも確かであり、会員の皆様には、今後ともご支援ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

AMUSE創刊号に寄せて-AMUSEとHOPES-


旭川医科大学外科学講座
血管・呼吸・腫瘍病態外科学分野 教授
旭川医科大学病院 血管外科 科長
旭川医科大学病院 病院長補佐
AMUSE理事 東信良

 AMUSEが設立され、若手外科医育成のための旭川医科大学外科号が順調に船出し、大海原を突き進んでいることをしみじみと感じております。
 AMUSE発足の経緯については、古川理事長が言われた通りでありますが、多くの困難があったと言っても過言ではありません。外科学講座3名の教授が互いに信頼し、ぶれずに結束してきたこと、大学執行部が医局を一般社団法人化することについて大変な理解と先見の明があったこと、事務方が非常に難しい制度改革に協力的であったことで、AMUSEという全国でも例のない非常に革新的なシステムを作ることができたと考えております。

 当初は3教授での話合いから始まりましたが、話が進むにつれて、双方の外科教室の医局長、教室長が加わり、行政書士の堂下さんや秘書の米谷さんが加わり、精力的に働いていただき、さらに、双方の外科教室の関連施設の皆様の深い理解のもと、法人設立そして運営に尽力いただいたことが現在の順調な運営の原動力になっていると考えております。
 専門医制度改革もAMUSEには追い風で、大学病院等を中心に全ての領域の外科の研修ができる病院群を作るという手法は、我々がAMUSEですでに先取りしていたわけで、若手外科医の確保だけでなく、その若手の研修システムとしてもAMUSE体制が非常に優れたものであることを専門医機構が証明してくれたようなものだと思っています。

 若手の入局という意味において、まさに瀕死の状態に近かった旧第1外科、第2外科では、毎年の忘年会の度に、人手不足で内外の皆様には本当に苦しい思いを強いて申し訳ないという挨拶をしてきたことが懐かしく感じるほど、今は、優れた若手がどんどんAMUSEに入社し、そのエネルギーが大学内だけでなく関連施設にも波及し、その効果をみてAMUSE会員一人一人が若手の期待に応えるべく自らを改革してより良い病院研修をめざすという好循環がこんなに短い期間で達成できたのは本当に夢のようであります。この勢いは全国に鳴り響いているようで、学会等で他地域の外科の先生方から、AMUSEについて聞かれたり、見習いたいという声を聴くようになりました。外科医不足で困っているところが多いだけに、かなり注目されているようです。

 さて、これからが重要です。
 せっかくAMUSEに入ってくれた若い力をどこまで引き上げることができるか、その成果が間われているからです。若手が次々続くということは、診療にゆとりができ、インシデントが減ってますます臨床成績が向上→時間的余裕が生まれ→臨床研究に注力でき→基礎研究にじっくり取り組むあるいは留学に出す機運が生まれるという好循環が待っていると思います。これまで、大学院を希望されても診療で精一杯であってなかなか実現しなかった時代が終わりを告げて、多くの若手がacademic surgeonを目指すことが現実とならなければならないと考えます。一方、地元や地域の医療にも貢献でき、交代で地域医療に貢献していく中で、地域への貢献を目指す若い力も出てくることも願っています。
 関連施設との人事交流も盛んになり、若いカが赴くことで、施設にとっても新たな力は必ずや活力となり、学会発表、論文作成指導だけなく、医療安全やリスクマネージメントなどについても人事交流がさかんになることで、大いに刷新されてゆくものと期待されます。

 交流と言えば、GrandRoundsは大いに外科教室員同志の交流に役立つております。AMUSE設立前は旧第2外科の先生方のお顔とお名前が私にとっては全く一致しておりませんでしたが、今はお互いにそれが一致し、一緒に手術したり、手術中に困ったことがあったらかなり気軽に専門領域の先生を呼んで助けていただくことも珍しい事ではなくなったのです。
 良い人材の才能を輝かせることで、それをみた若い力がまた集まりますので、AMUSE会員皆様一人一人の貢献が必ずやさらなる好循環を生むことを願ってやみません。私どもはAMUSEに入った若者をさらに北海道で輝かせるために、一般社団法人北海道外科系関連学会機構Hokkaido Organization of Professional & Educational Surgical Societies (HOPES) を立ち上げました。「社団法人おたく」になりつつあります。若者が見向きもしなくなりつつある地方会を何とか活性化し、どうせやるなら楽しく地方会を盛り上げようとしております。学会賞は勿論続けるとともに、ハンズオンでコンペティションあり、学生セッションでのコンペティションありと、学生や若手外科医が1泊2日で楽しめる学会を企画しております。

これも旭川医大の外科教授が発端となって、各方面に働きかけ、結果、北海道の外科教室の教授10名が実印をついて法人が設立したのです。外科を目指す若者が、やがて、全国学会あるいは世界に飛び出して行く前に、まず北海道の外科系学会会員が一丸となって若手を育てることもAMUSEを設立した責任なのではないかと思います。

HOPES賛助会員の趣意書が回ってきた場合には、「あ~、あの社団法人おたくの仕業か」と思って、少額でもHOPES運営に御寄付いただければ幸いです。AMUSE構想時から今日まで、「どんどん新しい挑戦を行って、北海道から日本の外科医療を変えてゆきたい」と、古川先生、紙谷先生と語ってやってまいりました。是非、皆様からのご理解ご支援を引き続き賜り、また、AMUSEをさらに盛り上げる斬新なアイデアをお待ちいたしております。

AMUSE時代を迎えて


旭川医科大学外科学講座
心臓大血管外科学分野 教授
旭川医科大学病院 心臓外科 科長
AMUSE理事 紙谷寛之

 AMUSE発足からこれで早1年がたちました。
旧第一外科と旧第二外科が統合されることを契機に、医局業務の効率化および学生・研修医にたいする教育活動の充実を目指して設立されたのがAMUSEであり、全国的にも珍しい形態の一般社団法人であります。個人社員、法人社員が思っていたより順調に集まり、まずは順調な滑り出しと言えるのではないかと思っております。今後は、このAMUSEをいかに利用し、我々の理想を実現していくかということが大切になってきます。一人一人でできることには限りがあり、だからこそ集団で事に当たってこそ成し遂げられることがあります。その最たる例が地域医療です。

 AMUSEの理念の一つに、北海道、特に道北・道東における地域医療の充実があります。北海道においては地方からの人口流出は顕著であり、JR北海道が維持困難路線として宗谷線・石北線をあげたように、道北・道東においては地域医療どころか地域そのものが消滅の危機を迎えつつあります。医療は鉄路と同様に、あるいはそれ以上に重要な社会のインフラです。今、地域医療をしっかりと下支えしないと、我々の愛する北海道そのものが崩壊しかねません。
AMUSEという機関を用いてどのようにこの危機に対処するか。まずは旧第一外科・旧第二外科、そしてその関連病院群が一丸となり、地域医療に対する危機意識を共有することが大切になります。そして、旧来の枠を飛び越えた形の人事交流、医師派遣が必要となるでしょう。また、従来は大学から地方へと派遣されるのが通例でしたが、大学とて無限に人材がいるわけではありません。時として、地方の病院から大学への人材派遣・応援など、既存の常識にとらわれない手法をみんなで考えていくときです。

 さらに、新規参入者の発掘、平たく言えば新人勧誘もAMUSEの重要な役割です。旧来の枠を取り払った人材交流を行うにしても、交流すべき人がいないのでは話になりません。昨今、過重労働の問題が真剣に議論されています。大手広告会社電通の女子社員の痛ましい事件を契機に国会でも議論が進んでいますが、医療界においても以前より過労死の話は後を絶ちません。つい最近、旭川医大に労働基準監督署の査察が入り、是正勧告を出されました。これは、今までは労働基準法の例外と考えられていた医療界も、今後は対象となるという行政の姿勢の表れと考えられます。

 現在の医師の仕事総量を労働基準法の枠内でこなそうとすれば、従事する人員の大幅増は絶対に必要であり、またそのような体制を構築しない限りは、結婚・出産を希望する女性医師の参入も望めません。AMUSE体制で、外科の魅力を存分に伝えることで、外科参入者を増やす努力が今こそ必要です。

 しかし、参入者が増えるということは、一人あたりの経験数が減少するということでもあります。そこで、どう効率よく若手外科医を教育していき、従来の外科医と同等の、願わくばそれ以上の実力をつけさせるか。ここでもAMUSE体制の真価が問われます。AMUSEはすべての外科分野を内包した、非常に風とおしの良い組織です。すべての建設的なアイデアを歓迎します。総会などでご提案頂いても結構ですし、個別にご相談いただいても結構です。AMUSEには100名以上の個人社員がいます。100人もいれば、素晴らしいアイデアが集結するはずです。皆で一丸となり、若手外科医教育に関するAMUSEモデルを全国に向け発信できるよう、努力を重ねる必要があります。

 AMUSEは従来の大学病院とその関連病院というヒエラルキーではない、相互補完的で水平方向的な組織であり、その可能性は無限です。できたばかりの、いわば赤ん坊のような組織ではありますが、皆で大きく育てていき、地域医療を充実させつつも、世界レベルの人材を育成できる機関となればと願っております。

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